かたてわざ

いろんなことを、気が向く範囲で片手間で。って言いながら最近 2nd ブログと更新ペースがどっこいどっこい。

スバル レヴォーグとフォルクスワーゲン ゴルフヴァリアントを乗り比べた

9 年近く付き合いのあるホンダのディーラーが最近イマイチなのと、年末年始の帰省で長距離高速走行をもっとラクにしたくなったことから、急遽クルマの乗り換え候補を探す旅が始まりました。

 

いろいろ考えるうちに絞り込まれた候補が 2 つ。

 スバル レヴォーグと、フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアントです。

 

[Subaru LEVORG]

 

[Volkswagen GOLF VARIANT]

 

いわゆるステーション ワゴンですね。

ミニバンのような 7 人乗りは望まないが荷物はたくさん積みたい、それでいてそれなりに走れるものがいい、となるとこの線に落ち着いてくるのかなと。

とはいえ、そもそも選択肢が少ないカテゴリーでもあります。

 

この 2 車種は価格的にもサイズ的にも似た部分があり、ネットには比較記事がたくさんあります。

一方でそれぞれにマイナー モデル チェンジが繰り返されているため、古い型式に基づく情報は、中古車を選ぶのでない限りあまり参考になりません。

 

今回、2020 年 1 月時点での試乗車を体験してきたので、簡単にまとめます。

 

 

レヴォーグ

www.subaru.jp

 

試乗したグレードは 1.6STI Sport EyeSight。

実際の検討対象としては 1.6GT EyeSight Smart Edition あたりでよく、スポーツ要素は特に求めていませんでしたが、最寄りのディーラーの試乗車が STI だったため。

試乗ルートは住宅街の路地から幹線道路まで、バリエーション豊かでした。

 

〇な点

静粛性

まず驚いたのが、低速走行時の静けさ。

最新版はガラスの厚みが増したようで、静粛性が高いです。

アイドリング ストップも賢くこまめに作動するので、ハイブリッドからの乗り換えでもこの静粛性は引けを取らないのではないでしょうか。

 

Eyesight の安心感

スバルといえば Eyesight ですね。

介入はとりわけ多いわけでもないんですが、インフォメーション ディスプレイなどを通じて常に機能の存在を感じられます。

Eyesight とは違いますが、人間側の eye の sight、すなわち視認性もかなりよいです。

 

走りの骨太さ

1.6L ターボは必要十分なパワフルさ。

AWD と相まってぐいぐいと走る感じ。

「走らせてる」って実感が得られます。

 

燃費

計算上の満タン走行距離が約 1,000 km。

しかもレギュラー ガソリンで OK。

四駆にしてはかなりの低燃費じゃないでしょうか。

 

おもてなし装備の充実

電動シートやシート ヒーター、後部座席用の USB ポートなど、気の利いた機能がほぼ標準装備。

シート ヒーターはエアコンによる乾燥を嫌う人にもいいですね。

 

△な点

乗り心地の粗さ

路面のギャップを素直に拾うというか、そのまま乗員にフィードバックしてくる感じでした。

ビルシュタイン製ダンパーだからなのか、高速走行時にはむしろ気にならなくなるのか、は不明。

路面の振動でダッシュボード付近がカタカタ言っていたのも気になりました。

 

後部シートのチープ感

後席は少々窮屈な感じ。

今のホンダ シャトルよりも、ゆったり感には欠けるような。

前席がスポーツ シートだった分、後席ののぺーっとしたシンプルさにはギャップを感じました。

 

ドアのペラペラ感

人によっては結構気にするといわれる、ドアを閉めるときのアレですね。

店内に展示されていたアウトバックなどは (ゴルゴ 13 風に) 「ズムッ」と閉まりますが、レヴォーグは「バチャン」という感じ。

コストや軽量化との兼ね合いもあるんでしょうが、300 万円台の車でこれはちょっと残念。

 

ゴルフ ヴァリアント

www.volkswagen.co.jp

 

試乗したのは TDI Comfortline Meister

Meister でないただの Comfortline を検討のスタート地点としていたんですが、ディーラー曰く、Comfortline は受注モデルであってそれにいろいろ足し算するのは例外的で、基本的にはパッケージ化された Meister 一択となる、と。

高速走行の快適性を意識していると伝えた甲斐もあり、試乗コースには高速道路も含めてもらえました。

 

〇な点

しっとりした乗り心地

2010-2011 年の期間、ゴルフ 4 に乗っていましたが、今回も走り出してすぐ「あーゴルフってこうだったよなー」と感じるしっとり感。

少なくともこれまで乗っていた価格帯の日本車にはない、落ち着きを感じます。

路面の段差のいなし方も上手で、車体としてはギャップを拾うんだけれども、乗員にはそれをオブラートに包んでフィードバックしている感じです。

 

どんと来い、高速走行

外車なのでみんなそうだと思いますが、スピード メーターが 280 km/h まであり、ACC (追従走行) も 0 ~ 210 km/h で動作しますとのこと。

時速 200 km で ACC とか、絶対やらないけどな!

まぁでも、想定速度域の高い乗り物が、日本の高速で 110 km/h だの 120 km/h だのをするするーっとこなしてしまうことのラクさは、バイクで思い知っているのですよ。

 

ディーゼルのパワー感と燃費

登り坂や高速道路の合流で、ぐいぐい前に出ていきます。

今回は自分 + 奥さん + 営業さんの 3 名でしたが、4 人家族全員 + 荷物満載でも、かなり余裕を持って走れそうな印象。

ACC 走行だとカタログ値以上の低燃費になるそうなので、自分のように 650 km 超の長距離帰省旅行をする身としては、軽油 + ACC の恩恵をしっかり受けられそうです。

 

荷室の広さ

ラゲッジ容量が通常時でも 605L。

現在のシャトルが 570L、レヴォーグが 522L なので、抜きんでてますね。

キャンプだろうがスキー付きの帰省だろうが、これで積めないならそれはむしろ持っていってはいけないモノなんだ、と諦めてしまえる広さです。

 

選択のシンプルさ

日本車だと見積もりの時にグレードやオプションの話で悩みますが、それがありませんw

Meister 一択、あとはフロアマットを何にしましょうか、保証周りはどこまでやりますか、くらい。

もちろんその分いろいろ含まれていて高いわけですが、あからさまに不要なものが付いているでもなく、逆にここに何か盛ろうにも特に選択肢がないくらいのパッケージング。

 

△な点

ディーゼル特有の音

気になるというほどではないですが、確かにガラガラ鳴りますね。

走り出すとロード ノイズにかき消されていくし、低速走行時にはアイドリング ストップも発動するのでずっと聞こえているわけでもないのですが、その分ディーゼル音がすると気づかざるを得ない、という感じ。

 

Park Assist は使えない

カタログにも堂々と出ている駐車支援システム "Park Assist" ですが、使えないそうです。

営業さんにデモをお願いしたら、正直ベースで事情を聞かされ、断られるレベル。

これは VW に限らず、どのメーカーの類似機能もそうかもしれません。

 

純正ドラレコが低機能にして高価

ネットでは画質の悪さについて、結構ボコボコに言われてるようです。

それなのに、前後カメラ セットと工賃で 8 ~ 10 万円とか。

 

総評

レヴォーグは試乗したグレードがスポーティだったので、"Apple to Apple" な比較になっていないですね。

1.6GT EyeSight Smart Edition を試せていたら、また別の見え方があったかもしれません。

自分としては、スポーツ走行志向はあまりないので、ゴルフ ヴァリアントの方が好印象です。

ただ、レヴォーグもあのある種の「ダイレクト感」が許容できるのであれば、AWD や Eyesight やその他の快適装備も相まって、いい足になるのではないかと思います。

 

思うに、自分がバイクを持っていなくて、単独行動のレジャーとして「ツーリング」に代わる「ドライブ」をするのであれば、レヴォーグという選択肢は結構アリなのかもしれません。

愛すべきセローでダイレクト感たっぷり (笑) のツーリングをちょくちょくやっている身としては、車にはあまりそれを求めていないという傾向があるのではと思います。

なので、バイクという伏線というかバックグラウンドがあるからこそ、自分ならゴルフ ヴァリアントなのかなと。

 

 

 

 

 

…ということで、試乗した日にそのまま契約してきちゃったんですけど。