プロジェクト マネジメント系の試験の中ではマイナーな、P2M の PMS (プロジェクト マネジメント スペシャリスト) 資格試験というのを受けてきました。
正答率は 95%。
合格基準は確か 70% なので、上出来でしょう。
受験の動機は、フリーランスに戻ってプロジェクト マネジメントをあらためて学び直す機会と時間を得て、その理解度を証明するものがあるといいなと思ったから。
PMP では手間がかかるし、IPA のプロジェクトマネージャ試験は秋まで待たないといけないというので、P2M にしました。
独学にあたって参考にしたのはこちら。
そもそも、関連リソースが世の中にあまり存在しません。
読み物としては標準ガイドブックを外すわけにはいきません。
試験対策としては、過去問が公開されていないので予想問題集をやった方が絶対に安心。
受験料が約 4 万円とひときわ高いのがネックですが、上記 2 種のリソースと一定の素地と学習時間があれば、合格のハードルはそこまで高くないのではないかと思います。
一般的な概念や技法に関しては、IT ストラテジストの試験勉強の内容がそのまま生かせるものもありました。
一方で、あくまで「標準ガイドブック中にどう書かれているか」を問うような問題も多いので、他のプロジェクト マネジメント関連試験の知識だけでは対応できないでしょうね。
自分の場合、標準ガイドブックをまずさらっと通読。
700 ページ超あって大変ですが、一巡めは個々の知識でなく、全体的な考え方やトーンを把握するつもりで流し読みしました。
その後、第 2 ~ 4 部をもう少しゆっくり読み直します。
この 3 つの部から問題の 8 割近くが出題される設計になっているというだけあって、本書の中核部分です。
あとは予想問題集でひたすら反復練習。
こちらの予想問題集、いい感じに予想していて、「そのまんま」では出ませんでしたが、問題の傾向を結果的によくとらえていました。
まぁしかし、合格できたのはよいとして、P2M の知識体系は日本的な重厚長大さと古臭さを感じさせます。
標準ガイドブックも 10 年前に改訂されて以来、動きがありません。
PMBOK は 4 年に一度くらいのペースで更新されていて、かつ最新の第 7 版では内容の大胆な再編と圧縮もされているというのに、これでは日本発のプログラム・プロジェクト管理体系として自慢できる状態にはありません。
合格率が低いわけでもない中、PMS の合格者数なんて毎回 2 桁しかいませんからね…。
かといって IPA のプロジェクトマネージャ試験は (IT ストラテジストと同様) 論述もあって敷居が高めなので、P2M なりにもうちょっと実践的でいい感じのポジショニングが探れそうなものなんですが。